Daily
Topics
(Daily Topicsは「ごまめの歯ぎしり」メールマガジン版のバックナンバーです。毎日このページをチェックするかわりに、メールマガジンへの登録をどうぞ。
メールマガジンへの登録および解除はhttp://www.taro.org/で行えます。メールマガジンが発行されるたびに電子メールでお手元に届きます。)
ネット献金
河野太郎の政策活動へのご支援をお願いしています。
12月13日−2
外務省とNGOを党本部に招いて、イラクにおけるクルド民族問題に関するバトルトーク(塩崎代議士談)。
国連の経済制裁を受けているイラクでは、人道支援のための資金を捻出するために、国連の監視下で石油を販売して、人道支援に必要な物資を購入するオイルフォーフード(Oil for
Food)というプログラムがあります。イラク北部には、イラクのフセイン政権と対立しつつ自治を維持しているクルド人の自治区があります。ここの生活をまかなっているのはこのプログラムで得た資金。今日のテーマはこの問題。
会議のテーブルにA4二ページの資料が二つ。とにかくまず、資料AとBに目を通してください。そして、その先の問題提起をお読みください。
資料A(要約)
このプログラムの問題は四つ。
第一、このプログラムによる全ての事業の実施にイラク政府の承認が必要なため、クルド自治区の発展を促す事業(地雷除去、教育)の実施がイラク政府により妨害される。
第二、この事業の国連承認は、現地(クルド自治区)−在バグダッド国連事務所−国連本部−国連経済制裁委員会という国連の中の官僚的なプロセスを経由するため、計画から実施まで二年かかる。
第三、事業期間は六ヶ月ごとなので、調査が十分できず、無駄遣いが多い。例えば四十億円かけて火力発電所を建設したが、石油購入の資金が無く、未だ稼働できない。
第四、イラク中央政府の圧力により、このプログラムにNGOが関与することができない。
起こりうる問題
一、米イラク戦争が起きれば、クルド自治区外に住む200万人のクルド系イラク人がクルド自治区に流入する可能性が高いが、既に自治区には80万人の避難民が存在し、これ以上の大量避難民に対し、十分な支援を自治区政府はできない。
二、自治区の住民に必要な物資の調達は全てこのオイルフォーフードプログラムで行われているが、開戦時にはこのプログラムは停止される可能性が高く、自治区の市民生活に多大な影響が出る。
三、自治区周辺でクルド人が多く住むキルクークなどの油田地帯にある大都市(人口100万人以上)は、開戦後、紛争地となる可能性が高く、空爆などによる行政の麻痺はさらなる悲劇を生む。
緊急に備えて
一、周辺国支援よりもクルド自治区などへの直接支援が必要になる。
二、イラクは石油もあり、長期的な復興支援より、危機発生直後からの短期間でインパクトがある支援をすることが肝心。
三、現地で活動する本邦のNGO団体を通じての支援も可能。
資料B(原文のまま一部抜粋)
一、95年4月採択の安保理決議986により導入された。
二、同計画下での輸出限度額は当初180日で20億ドルであったが、イラクの人道上の需要に鑑み、その後累次採択された安保理決議により期間の延長及び輸出量の拡大がなされ、99年12月採択の安保理決議1284により石油の輸出限度額が撤廃された。
三、また、イラク向け輸出が許可される人道物資の対象も、食料、医薬品にとどまらず、民生インフラ資機材や石油増産用資機材を含むものへと拡大している。
四、2001年11月には、いわゆるスマート制裁実施のためのグッズ・レビュー・リスト(GRL:制裁の対象となる品目のリスト)及び輸出申請手続き案の採択を決定。
五、2002年5月14日採択された安保理決議1409は、GRL及びその申請手続きの採用を決定。軍事産品・製品若しくはGRL記載品目以外は、制裁委員会の審査なしに短期間で輸出が承認されることになった。
六、GRLの早急な改訂を巡り意見が集約せず、第12フェーズを9日延長した後、安保理決議1447(2002年12月4日採択)で、GRLとその実施手続きを30日以内に改訂するために必要な調整を検討すること、フェーズ終了前に購入品目の公平な分配の確保状況について報告を提出することを決定。(以下略)
さて、資料AとB、お読みいただきましたか。
資料AはNGOが用意した資料、Bは外務省です。この二つの資料を読み比べると外務省の問題がよくわかります。
資料A、A4二ページを読むと、オイルフォーフードとクルド自治区の問題がざっとわかり、今後の展開と取るべき手段まで提案されています。原文を読むともっとよくわかります。同じA4二ページでも、資料Bはなにやら学者の論文の抜粋でも読んでいるようです。
何が問題で、これからどうなって、どうしたいのかなどということは何もありません。この問題について議論しますよと言って出てくる資料がこんなものですから政策のレベルもこんなものでしょう。
はっきり言ってNGOの方が問題を的確に認識し、情勢をしっかり見ています。対策も考えられています。
しかも、今、世界で話題になっているイラクに関することでこの程度です。話題になっていない国々に関する政策はいったいどうなっているのか。
外務省改革関係の提案の中で、NGOとの人事交流等という言葉を見かけると、頭にきます。人事交流ではなく、人事をすべきなのです。外務省以外の人間を、外務省に入れて責任ある地位につける人事が外務省を改革するためには必要です。
12月13日
地下鉄の中吊りの個人向け国債の広告。来年三月から十年満期。と、思ってよく見ると、半年ごとの変動金利。
政府はデフレ対策に着手、と、いずれ金利が上がる、ならば調達は長期に運用は短期で、となるのではないかと思いますが。
十年国債とはいえ、半年の変動金利ならば景気回復、金利上昇局面で、半年ごとに調達金利が上がりますという話になる。まさか、財務省は今後十年金利上昇がない、つまり景気回復がないと言っているわけではないと思うが。金融機関がこれだけ国債を買っているときに、個人にも国債を販売する必要があるのだろうか。
海外送金、外国船の入港、貿易などに関して、安全保障上の理由から、送金停止、入港拒否、輸出規制などができるような法の枠組みをつくるための勉強会を立ち上げる。もし、北朝鮮がKEDO脱退などの動きをしていくならば、国連による経済制裁などもありえる。その時に法律がないからできませんとは言えない。自民党若手有志でたたき台を作り、外交部会の議論を経て、議員立法を目指す。
朝、チップ・グレグソン中将、第三海兵隊遠征軍司令官兼沖縄米軍四軍調整官兼在日米海兵隊基地司令官と朝食。
北朝鮮問題やイラク問題などを中心に意見交換。
12月12日
ガイコウブカイハゼイチョウノタタカイニショウリセリ...
先週の金曜日、外務委員会のさなかに党の国際NGO小委員長の塩崎代議士から携帯電話に連絡が入る。外交部会から税調にあげたNPO税制の改正要望に対して、その朝、財務省からゼロ回答。塩崎さんは丸一日、法務委員会で、修正案の提案者として答弁に立たねばならず、何もできないから、アトハタロウチャンタノムネ。
あわてて情報収集に走る。海外送金の届け出緩和に関しては、良さそうなのだが、国際機関からの委託事業費に関しては、今回はダメと財務省が言っているらしい。
もともと、NPOのパブリックサポートテストとは、小口の寄付をたくさん集められるNPOはパブリックの支持がある、だから税の特典をあげようというのが哲学(だと税調のインナーは思っている)。
ところが国際NGO小委員会の塩崎さんは、税金ほど、パブリックなものはない、だから国や国際機関からの補助金や委託事業費は全て分母、分子に入れろと主張している。で、外交部会としては、それで行くと決めて、税調の演説もその線でいっていた。ところが、それは制度導入の哲学と違うではないかとインナーがお怒りだから、財務省がウンと言っても(どうせ言わないけれど)、インナーが納得しないからダメ、という話になった。
で、僕や政調の外交部会担当のスタッフは、それならば、分母、分子両方に入れろと言うのをやめて、両方からはずしてくれという路線にしようとあっさり方向転換。
神妙な顔して法務委員会に座っている塩崎さんにメモで、方向転換するからと伝える。(ちなみにこの法案は委員会で強行採決になった)
ところが、塩崎さんは、哲学が大事だから、おりずに頑張れなどと書いたメモを返してくる。
が、この際、哲学よりも実利だとばかり、分母、分子の外出しに決めうちして、インナーの説得に入ることにする。
が、インナーは既に税調のインナーだか、正副だか、幹事会だかに入っていて(良く入っているからインナーなんだろうが)、つかまらない。この際、本会議で、税調会長以下待ち受けるしかない。
ということで、本会議場でインナーを待つ。みんなベテランだから、座席は後ろの方に固まっていて、待ち受けしやすい。相沢会長、林顧問等捕まったインナーに、いかに国際機関に認知されて、事業委託費がもらえるとパブリックサポートテストに不利になっているかを訴え、なんとか外出しをと訴える。そりゃ、どう考えても納得するしかない理屈なのだから、ふむふむと言ってうなずいてくださる。
山中最高顧問は、珍しく本会議欠席で、とうとう捕まらない。本会議後すぐにインナーはインナーに入ってしまい、もう捕まらない。
ところが、インナーから伝言が入り、言っておいたから、と。言っておいたとはどういうことなのかよくわからないが、きっと神様が予言者に言っておいたということに極めて近いことなのだろう。しかも、複数の神様から言っていただいたということは、きっと明日も太陽は東から上るに違いない。
一方で、塩崎さんは財務省をしばき倒す。
火曜日の小委員会。配付される資料には、海外送金も外出しも何も書かれていない。まだ調整ができていないのか。
財務省筋からの情報で、財務省は外出しで良いがインナーとの調整がまだ、などという話が来る。この時点で、よしもらったに違いないと思う。小委員会の演説は、僕は外出し路線。横から塩崎さんが哲学路線で演説する。
水曜日、外出しでOKとの内示。
木曜日、外交部会は海外送金と外出しの二つを確保し、完全勝利!
たかが、二つだけだが、気持ちいいではないか。小委員会を抜けて、河本外交部会長に、要求は全部取りましたと報告。
めったにない外交部会の税制改正要望はこうして終わりました。
夜、川口市の新藤義孝代議士のタウンミーティングに出席。外務省の機構改革なんか意味がない、さっさと大臣を替えて、国民への説明責任を果たすべきだ、と。よく考えたら新藤さんは、現職の外務政務官だった。
川口から電車で平塚へ帰り、午後十一時に市役所の守衛室で、ペシの出生届を出す。
12月11日
外務委員会。
1973年の秘密合意の存在を外務大臣が認める。
国民の理解と支持を得て外交を行うなどということは外務省は全く考えていない。
イージス艦の派遣や対北朝鮮、対イラクに関する政策を、委員会では何も議論せず、知らぬ存ぜずで通す外務大臣は、いったい何を考えているのか。外務委員会の与党質問は、本来、外務大臣が政府の立場を発表する場でもあるはずだ。委員会では何も言わず、記者会見で何かを発表するというやり方はもうやめた方がよい。
毎週水曜日に必ず一般質疑をやってきたが、影の外務大臣、伊藤英成代議士の存在感が全くなかった。本来ならば、野党第一党の影の外相が、外務大臣に対峙すべき場所であるはずなのに、質問に立ったのは確か、一回ぐらいしかない。何のための影の外相なのか、存在理由がわからない。外務委員会で、外相と野党が丁々発止とやり合うのを見ながら、どちらの主張を支持するかという議論を国民にしていただくための外務委員会だったのだが、表も影も外相失格だ。
ダニエル・イノウエ米国上院議員とゆっくりと話をする。
カリフォルニア州選出の日系下院議員、マイク・ホンダが提出しているサンフランシスコ平和条約の効力をある意味、失わせるような法案が、二回、上下両院を通過している。二回とも、イノウエ上院議員が議事運営の中でこれを無効にするというマジックのようなことをやって日米関係は事なきを得ているが、いつまでもこれは続かない。
このPOW問題に決着をつけるような日本側の行動をアメリカ側は求めているのだが、日本の外務省は、裁判でけりをつけるべきものとの立場を崩さない。単なる問題の先送りではないのか。
イノウエ上院議員と、若い日系人と若い日本人五十人ずつの組織を作ろうということで一致する。単なる交流事業ではなく、さらに一層政治的に踏み込んだ組織にしていきたい。
一時帰国するイラク大使がご挨拶に来られる。来年一月にまた会いましょう、と。
12月10日
1973年に日本政府は、いや、日本の外務省は、アメリカと秘密合意を結んだ。米軍の基地内の環境汚染に関する立ち入りの問題についての合意で、外務省のカウンターパート曰く、日本側が譲った内容になっている。
で、外務省は、この合意が存在することすら、三十年間必死に隠した。
が、最近の基地内の環境汚染問題に手を焼いた外務省は、これをベースに2003年の公開合意を結び、この合意を闇に葬り去ろうとした。この国の外務省は、いったい何なんだ!
12月16日のツープラスツーに、基地内の環境に関するテーマが上がっていて、ここで、ちゃっちゃっとやってしまおうということらしい。
で、新合意ができたら、過去合意も公開するのですね、川口さん。
だいたい、日米合同委員会の議事録などが秘密になっているというのはどういう根拠なのか。地位協定が授権しているのだから、秘密にすべきものはないはず。
明日の外務委員会でお尋ねします。
中近東の主力テレビ局アルジャジーラに川口外相のインタビューが数週間前に登場したそうだ。中近東に関する日本の立場を尋ねられて、例によって何も答えない、そつない答弁の外務大臣。予定されていた質問に予定された答、いったい日本は、いつになったら自主外交の道を歩むのか、というコメントが流れたそうだ。
安保理改革をやって日本を常任理事国にしろという運動をここ数年やっているが、最近の答は決まって、日本を入れてもアメリカの票が一票増えるだけじゃないか。
外務省は、自分の右手に持った短剣で自分の心臓を刺している。
今日の本会議、まだ採決がひとつ残っているにもかかわらず、本日はこれにて散会します、と議長がやってしまった。すぐに気づいて、あわてて残りの採決をやったが、これは私も初めての経験でした。かつて、呼び出し係が全くとんちんかんなところで、ギチョーッとやったことはあったが。
参議院の山本一太さんが東芝EMIからCDを出す。さらに、プロモーションビデオまで作成中。今日、そのビデオの作成に協力し、国会前での撮影に出演した。来年の一月半ばには公開されるらしい。新しい形での政治メッセージになるか。
税調。
外交部会として引き続き、NPO税制、頑張る。
外形標準課税は反対発言二十、賛成発言十七。
このご時世、人を雇ってくれる企業は神様です。その神様に課税したらバチがあたる、とか賛否いろいろ。
なかには、一億円以上といえば、法の目をくぐり脱税する企業が出てくるからゆくゆくは一億円以下も対象とすべし、などと衣の下から鎧がちらり。
固定資産税も引き下げ、引き上げ、いろいろ。
某代議士は、町長の嫁として、引き下げ絶対反対します、と絶叫。
12月9日
日米間の誤解というか文化の違いが時として、問題になる。
11月14日に隠岐諸島西方の排他的経済水域で米海軍の水中爆破訓練があった。これに関して、沿岸の関係者から猛烈なクレームが出された。いったい、何が、なぜ起きたのか。
米海軍の水中爆破訓練は、小規模な爆発を水中で起こして行う訓練で、今年に入って八回程度、日本近海で行われている。
手順としては、米海軍が訓練を実施するおおざっぱな水域を決め、米国国家画像地図庁からHYDROPAC(米国航行警報)を出し、この水域でいつ訓練をする予定という情報を流す。
ただし、公海上で、米海軍が、ここで訓練をやるからみんな、どけっ、ということはできないので、米海軍は、水域の中で、回りに誰もいないことを確かめて、安全を確保して、訓練を実施する。
11月15日には奄美大島周辺で、12月6日には沖縄沖で、同様の手順で訓練が実施されている。
11月14日の隠岐沖は、かに漁の真っ盛り。かに漁をしている漁船は、米海軍など無視して漁をする当然の権利があるし、米海軍も当然そのことを認識している。しかし、問題は、海上保安庁がHYDROPACを訳して発出した日本航行警報を見て、関係者がびっくりし、漁ができないと思ったこと(そりゃ、米軍の爆破訓練が近くであると言われれば、誰だってビビる)。
で、こんな訓練されたら出漁できないと、島根県庁をはじめ、関係者からの猛烈な抗議になった。
抗議を受けた米海軍は、やはり驚く。いやいや、そちらは思うままに漁をしていただいて結構です。うちは邪魔にならないように、誰もいないところでやらせていただきますので。ルール通りにやっているのに、何でこんなことになったのか、わからない。
国際的には、海上保安庁はこうした状況を知っていれば、5日前までに航行警報を発令する義務がある。しかし、国際法的には、米海軍には、この訓練情報を5日前に通報しなければならない義務はないらしい。
全てルール通りにやっていますという米国とルールはルールだが、一言言ってくれれば、問題が起きないのにという日本。
関係者に一言言っておけば、という考えと、これは公海上の航行の自由のルールの問題だという原則論。
水産庁も海上保安庁も、結局、この問題は外務省の問題だから、手は出せません。川口さん頑張ってね、ということになっている。
イージス艦を出して、アーミテージさんに褒められるのも良いが、こういう小さな誤解をきちんと処理していくのも日米間にとっては大事だ。特に気になるのは、マスコミによるこの問題の報道ぶりのなかに、かなり誤解に基づいていたものがあったこと。外務省が、事実関係をはっきりと認識し、マスコミに流していれば、もう少し正しい報道がなされ、真の問題点は何だったか、明確になっていたはずだ。
大切な同盟国というならば、そこのところもきちんと気を遣う必要がある。あの記事だけで終わった人たちには、アメリカはけしからんと思ったままの人がずいぶんいるはずだ。
外務省の考えは、マスコミはいい加減なことを書く。だから、何も言わないのが最良のマスコミ対応だ。これではいつまで経ってもマスコミは進歩せず、国民もマスコミの記事をどう扱うかというメディアリテラシーが向上しない。
イラク新法やイージス艦だけでなく、もう少し細やかな対応をすることで、いらぬ誤解も解け、同盟に対する理解も深まる。
米軍の問題はきちんと指摘し、そうでないときはきちんと説明してあげることが必要だ。指摘はしないで地位協定の改定は避け、説明すべき時に一緒になって非難しているようではいけない。
12月5日
アメリカでは出産後、妊婦は一晩泊まって退院するのが普通だそうだ。日本では一週間ぐらい泊まるのも不思議ではない。
医療改革はこのあたりからも考えていかなければ。まず病床数の半減とそれと対になった診療報酬の引き上げから検討するべきだろう。
地位協定の改定勉強会。
米軍の基地で、土壌汚染が発見された。日米で調査したが、この汚染が旧日本軍によるものなのか、在日米軍によるものなのかわからなかった。では、米軍基地をきちんと調査して、現状で汚染があるもの、無いものを調べておかなければ、次に似たようなケースが起きたときに、また原因者が特定できなくなるよね。
それに対して、環境省は、何を言っているのかわからない説明を延々として、だからやりません。少なくとも、何を言っているのかわかるようにしてもらえないと、議論にもならない。
この国の政府は、議論できない人間の集まりなのか。
防衛施設庁は、それはうちではありません、それは外務省です、それはなんとかです、ばかり。こんな役所、行革で廃止したらどうか。
JICAの環境ガイドライン。
策定作業始まる。古田局長、小原課長の頑張りに期待したい。少なくともJBIC以上のものができなければ、外務省のメンツは立たない。JBICのガイドライン策定作業に関わった人材を積極的に登用していただくようにお願いする。
夜、日米リーダーシッププログラムのエグゼクティブコミッティを開く。この夏のプログラムは、17名を新たなメンバーとして加えるが、応募者数がものすごく増えた。ビジネスマン、学者、政治家、官僚などに加えて、全く新しい分野からの応募もあり、お坊さんからJリーガーまで門戸が広がった。
現在は米日財団の傘下のプログラムだが、いずれ独立しなければならない。そのための準備作業に着手する。
イージス艦、議論もなく出て行く。冷房が良く効くから、は国民を馬鹿にしている。きちんと議論を展開してくれれば、国民の支持を得ることができるものを、このやり方は、国民の外交への信頼を失わせる。
12月4日
この数日間、これまでの人類の歴史の中で赤ちゃんを育ててきた全ての人たちの偉さと凄さをわが愛妻とともに認識する。
相変わらずペシは、おむつを替えるとうんちをする。からかわれているような...。げっぷさせようとすると眠るし。爪が伸びてきて、親指の爪が結構鋭くて痛い。
一週間近く経って、だいぶ顔がETから人類に近くなってきた。結構鼻が高くて、目がぱっちりでハンサムで、しかも父親似。
外務委員会。
相変わらず、何も言わない、何も議論しない、外務大臣以下の外務省。改革のカの字も無くなった。
で、イージス艦派遣。もっときちんと理由を説明し、反対意見に反論すべき。わざわざそういったことのために毎週水曜日の午前中に外務委員会を開催しているのに。
何にも言わなければ叩かれないという亀務省の最大の失敗は、説明して理解してもらわなければ、国民からの支持は来ない。政策も安保も国民のどれだけが真剣に考えて、深く支持しているのか。
このままいけば、一つの事件でころっと安保なんかふっとぶ日が来る。その時に後悔しても遅い。
党税調。
部会長の代理で出席(だから部会長代理という役職なのだが)。
NPO税制に関して。まず、海外送金の事前届け出の要件緩和。これは、説明中に宮下小委員長がウンウンとうなづいていたから、セーフか。国際機関からの事業委託費を分母、分子の両方に参入するというのは、状況がおもわしくない(噂だが)。そこで、国からの補助金並みに、分母、分子両方から外に出すという路線に転換するか。
明日朝、内閣、国防、外交の三部会合同で、有事法制の議員修正を議論するといった話が。
ペシのおむつを替えに走る。イージス出すよりもげっぷ出さねば。
12月3日
せっせとうちのペシのおむつをかえる。
おしっこをしたおむつを替えて数分経つと、今度はうんちで、またおむつを替える。
ガス工事といっては道路を掘り返し、下水道だといっては道路を掘り返す道路工事によく似ている。ペシにうんちとおしっこは一緒にやりなさいと言ったらと、ぷっとげっぷされた。
朝八時から朝食会。レン・ショッパ バージニア大学準教授、ケネス・カットナー ニューヨーク連銀副総裁補、ロバート・コール UCバークレー教授、マイケル・スミツカ ワシントンアンドリー大学教授、アーサー・アレクサンダー ジョージタウン大学教授が出席。
すごく気になったのは、我が母校のジョージタウン大学の日米関係の講座が、今年の秋学期にとうとう受講希望の学生が二人しか現れず、キャンセルになったそうだ! 八十年代前半は、花形の一つだったのに。日本経済の講座は十五人でほそぼそと続いているらしいが、昔は、五十人を切ったことはなかった。
日本経済が朝食会のテーマだが、経済問題の根幹は政治問題だという認識が向こうにあり、日本の政治、特に意思決定のおかしさに議論が集中した。
市町村合併の税制面の最大のデメリットの一つが、合併により市に昇格する町や村の農地が宅地並み評価・課税されること。しかし、今年のJAの税制改正要望には、この項目は上がってこなかった。
こちらから、JAに、この問題は検討していないのかと尋ねると、うーん、まだ検討していない、と。
総務省のほうが、これが合併の足かせになりかねないと、猶予期間を設ける方向で動き出す。
外務省のお役人がきて、消火済みの問題を掘り起こして、ガソリンをまいて、火をつける。
自民党の国対にこう言われましたので、とか、アメリカのメディアにいい加減なことを報道されると困りますので、とか、他の国の動向に注目して、とか。みんな他人事、他人任せ、主体性なし。お役人ではなくて、小役人だった。
またご説明に伺いますと言われるので、中身がないならば、お互い時間の無駄だから、FAXでいいですよ、内容があるときに来てくださいとお断りする。
民主党の近藤昭一代議士のパーティに伺うと、鳩山代表がいらっしゃっていた。ビンゴの賞品のTシャツに、民主党代表鳩山由紀夫とサインして、日付を入れておきますから、これは貴重ですよ、と。
胸中いかばかりかと思う。記念に写真を一緒に撮っていただいた。
外国特派員協会で、記者クラブ制度に関するシンポジウム。パネリストとして出席。しかし、記者クラブ側は全員出席を断ったようで、元産経新聞の花岡氏が一人で記者クラブ制度擁護の論陣を張る。協会メンバーから、単身乗り込んできた花岡氏に対しての最大限の賛辞と辛辣な質問が送られる。
記者クラブが、外国特派員による取材の障害になっているのは間違いない。最初に書いたように、今、アメリカをはじめ海外の日本に対する関心が急速に薄れている。そんなときに、わざわざ日本のことをカバーしてくれる外国特派員の取材に協力するのは、国益の最たるもののはずだ。記者クラブ制度を廃止し、海外メディアの活動を支援していくのは、政府としても、重要課題として認識し、工程表に載せるべきだ。
首相官邸は、この問題の重要性を認識しない小役人の意見を封じて、先月、大胆な一歩を踏み出している。
政府全体としても、トニー・ブレアが音頭を取ったクールUK戦略を見習わなくては。
11月29日−2
高円宮憲仁親王殿下葬儀。
朝、七時半、バスで高輪宿舎発。
八時十五分、第二議員会館を専用バス発。
九時前に豊島岡墓地着。
男子はモーニングコート(チョッキ、ネクタイは黒)または紋付羽織袴又は制服など。
女子は通常の喪服又は制服など。
外套着用可。
休憩室には紅茶や緑茶が用意されている。
トイレは、男子用2、女子用4の割合で設置され、参列者は圧倒的に男が多く、男子トイレは長蛇の列。式典前に並んでいると、たまたま森元総理の後ろになってしまった。おい、ちょうどいいところに並んだなと、トイレの行列待ちの間、いろいろとご指導を賜る。
九時十分頃、車が高円宮家を出発したとのアナウンスが流れ、着席して待つ。
以下段取り。
皇族が御参進
皇族が御着席
御列が総門前を御出発
御列が葬場前に御着(幔門を閉じる)
喪主、御列の皇族が幄舎へ(幔門を開く)
喪主、御列の皇族が御着席
勅使、皇后宮使が幄舎へ
勅使、皇后宮使が御着席
奠饌幣
祭詞
勅使、皇后宮使が御拝礼、御退出
喪主が御拝礼、御復席
皇族が御拝礼、御退出(一部の皇族は御復席)
参列諸員が拝礼、退出
総理、両院議長の拝礼の後、議員で最初に拝礼したのは、ご親族に当たる麻生太郎代議士。高円宮とは義理の兄弟に当たる。席もご親族の席だった。
参議院議員は葬場向かって右の右幄舎、衆議院議員は左幄舎。
右幄舎は、皇太子殿下ご夫妻をはじめ、皇族、親族、総理及び議長経験者、大臣、副大臣、最高裁判事、参議院議員など。
左幄舎は、総理大臣、両院議長、外交団、衆議院議員、各県知事、議長など。
政務官は、認証官でないため、一般議員扱い。
外交団の拝礼は、最初にカナダ大使、次に外交団長のジブチ大使、その後は、到着順。議員の拝礼も到着順。
拝礼は、一礼するのみ(少なくとも参列諸員と言われる我々は)。
11月29日
突然ですが、2982gの男の子が生まれました。
11月29日午後七時五十一分。父母子、皆健康。
11月28日
最近の外務委員会を簡単に表現すると...
問 スーパーの袋の中に、リンゴとミカンがあります。袋からリンゴを取り出したらミカンが袋の中に残っていますよね?
答 資源の無駄遣いをしないように私は買い物袋を持って買い物に行きます。
問 袋の中には何が残っていますか。
答 机の上にはバナナがあります。
問 リンゴ一つとミカン一つだけが入っている袋からリンゴを一つ取り出すと、ミカン一つが袋に残っていますよね?
答 今年は柿が豊作です。
(リンゴが好きかミカンが好きかと尋ねているのではなく、論理的なことを訊いているだけなのに!!)
日本の国の将来に大きく関わる政策決定をしようというときに、政府がきちんと考えを国民に示し、国民の支持を得ることが絶対に必要だ。ぎりぎりまで何も言わずに、さっさと法律を国会で通せばよいということは絶対にない。共産党や社会党は、結局、いまだに非武装中立と言いたいのだから、何をやっても反対する。しかし、それでも議論をして、国民の大部分に理解していただき、支持してもらうことは、絶対に必要なステップだ。
与党が過半数を持っている議院内閣制で、国会審議をやる意義はここにある。
本当に必要なことならば逃げてはいけない。
だいたい、外務大臣は二言目には、日本自身の問題としてとらえて決断するとおっしゃるが、サダム・フセインの核兵器が日本国民にどういう影響を及ぼすのか、この査察がどういう影響を日本に及ぼすのか国民に直接、説明したことはないではないか。日米の軍事同盟が誰に、どういう意味を持つのか、国民が理解できるような説明をしているといえるのか。
政府が決断するための前提条件を国民の何割が理解しているのか。
政府が納得させなければならないのは、アメリカではなく、日本国民だ。
政府がきちんと立場を表明し、国民の理解を得ようとしているのならば、チームの一員として、頑張るが、親分がひたすら逃げまわっているだけでは...。
11月26日
総務省が進めるオープンソースのOS開発に対するリアクションとして、マイクロソフトがソースコードの一部開示を申し入れてくる。しかし、内容的には、全くソースコードの公開とは異なり、総務省としても、この程度のことでは、検討の対象外にしかならない。
ウィンドウズのソースコードができないならば、日本の電子政府は、脱ウィンドウズの道を歩み始めることになる。
とは言うものの、日本の情報通信のお先は暗い。
一般に、ロイヤリティが5%を超えると、市場で、特許を持っている企業と競争にならないそうだ。第三世代の携帯電話の特許は、エリクソンとモトローラが特許数ではリードし、日本勢はドコモがやっと三位。第三世代の携帯電話の先行きは、楽観できない。
今週中にも、日本は政府が推奨する暗号システムを二十数件発表する。この20いくつかの暗号の中から、それぞれ、システムを選べというのが日本式。総務省が使っている暗号と外務省が使う暗号が異なってくる可能性もある。これは、どちらが破られても被害は広がらないという考え。
それに対して、アメリカの戦略は全く、異なる。アメリカは、ベルギーのラインドール方式のみを、アメリカ連邦政府の標準暗号に定めた。この方式は、もともと最も強力な暗号と言われ、EUが標準化することをねらっていたと言われるが、それをアメリカがさらっていった。アメリカ政府が関連する全ての情報通信に、この方式を使わせることで、この方式を事実上のデファクトにするのがアメリカ政府の狙いだとする人もいる。ラインドール方式に関する知的所有権は、どうなっているのだろうか。
情報通信の分野で、日米の技術の優位性を比較すると、一部の部品を除いては、圧倒的にアメリカが優位に立っている。情報通信分野の業界標準を作るカギとなる各種の団体もほとんどがアメリカ企業主導となっていて、日本が主導権を握っているのは、約133の業界団体のうち3団体だけだとも言われる。これは、標準化を通じて、後々大きく響いていく。
今後、日本の産業の飯の種にしていかなければならないこの分野に、もう少しきちんと資金を投入し、訳のわからん官僚の関与を減らしていく必要性がある。
熊しか通らない高速道路をまだ主張し続ける道路族よ、今の日本にそんな金をどぶに捨てる余裕はない。
11月25日
日曜日。
湘南ベルマーレのシーズン最終戦。
中近東各国の大使を観戦にお招きする。ラマダンのまっただ中であるにもかかわらず、ジブチ、モロッコ、レバノン、ヨルダンの大使とイラク、リビアの代理大使が平塚まで足を運んでくださった。
試合は、両者無得点の引き分け。小長谷社長が、今日は、満足のいく試合ではなかったが、来年は勝ち試合をお見せします、と。
日没後、食事を召し上がっていただく。
月曜日。
海部津島青年会議所のお招きで、愛知県津島市で市町村合併についての講演。三十万人の中核都市を造ろうという試み。
合併の話の他に、地方議会をいかにして活性化させるかという話をする。十三市町村の合併ができると、この地域は、二百三十一人の地方議員が四十人になる。これを機会に、議会事務局の政策スタッフの充実を図るべきと申し上げる。
11月22日
夕刻に、高円宮家を訪問し、憲仁親王殿下にお別れ。
久子妃殿下にお悔やみを申し上げ、私の地元の森正明県議(サッカー元日本代表ウイングバック)も毎年、殿カップでお世話になっておりました、と申し上げると、妃殿下は微笑まれて、あれをいつも楽しみにしていたのですよ、と。
殿下にはいろいろな機会にお目に掛かって中近東から湘南ベルマーレまでとりとめのない話をさせていただいた。エジプト大使館で中近東の音楽をご一緒に聴いたり、上手い下手は別にして、JリーグはJ1よりもJ2の方がおもしろいですよ、是非ベルマーレの試合をご覧になってください、などと申し上げたこともある。ざっくばらんなお方だった。
殿下、どうぞ安らかにおやすみください。
11月21日
自民党税調の部会要望ヒアリング。
税調の存在はおかしいと思っているが、現状ではこのメカニズムに乗らないと税制改正の対象にならない。外交部会の税制担当(と言っても外交部会からはNPO税制の改正要望一つだけだが)としては、部会代表としてヒアリングに臨むしかない。
経済産業部会が延々四十五分やった後、法務部会は登録免許税だけ、内閣部会も少しだけで、沖縄振興特別委員会。
ときどき山中最高顧問が、おい、そんなこと言ってもまだもとの法律も固まっておらんじゃないか、とか、おい、そんなものまだ設置場所も決まっておらん、などと睨みつける。沖縄の大学院大学の件では、尾身元沖縄担当大臣(兼税制議連会長)が山中最高顧問の問いに答える!
こっちも他の部会がやっているときに、どういう質問が来るかと考え、こう言われたらこう答えるとか、一人でシャドーボクシング。
いよいよ、外交部会。NPO税制の基本部分はNPO特別委員会から次に要望が出るので、持ち時間十分(じゅうぶんではなくじゅっぷん)の外交部会からは、二つに絞る。
ユニセフやUNDPなどの国際機関からNGOに事業委託費が出ると、現状では分母の総収入に加算されるが分子の寄付金には入らない。これでは頑張って国際機関から認められたNGOほど認定は受けられなくなる。事業委託費は分子分母両方に加算されるべき。
認定を受けようとしているNGOは、海外送金するときに一円から事前届け出が必要になる。それも運用では一週間前までの届け出だそうだ。外為法は五百万円以上の送金に限り金融機関による届け出となっており、NPO税制はかなりきつい。外為法並みに五百万円以上は事前届け出、それ未満は年末の一括届け出ということにしたい。
私の次に塩崎国際NGO小委員長が応援演説。
と、ドスのきいた低い声が、おい、と。来た来たっ。思わず力が入る。
すると、おい、お前、人間としてなかなか良いことをやったな、親父も人間のような顔色になって良かったな。はっ、どうもありがとうございます、と最敬礼。あれっ、なんでこうなるんだ?
では、外交部会は終わります、次っ、と宮下小委員長。
後ろの方から、まだまだ格が違うな!
11月20日
外務委員会。
北朝鮮問題に関する参考人招致。鈴木大使と森本拓大教授。
最初の予定では、もう一人北朝鮮の元工作員なる人物の招致が予定に入っていたが、前日に問題が発生。
参考人が招致された本人であることを確認できない。
招致されたのは大阪生まれの北朝鮮国籍の人物なのだが、身分を証明する文書によると、パスポートを含め全て中国生まれの中国国籍となっている。
そのうちにパスポートそのものが中国で買った偽造パスポートだという話も出てくる。
それでは本人確認ができないということになり、中国大使館に照会をかける。が、中国大使館からは確認がない。
結局、委員長裁定で、参考人招致を中止する。
では、なぜ偽造パスポートでビザが出るのかなどの疑問が残る。それが事実ならこれは外務省が明確に答えるべきもの。国会の課題の一つが外務省の説明責任を明確にすることと外交機密のきちんとした解除方法を確立することだ。アメリカ議会はCIAの活動についてもチェックしているのだから、機密事項とはいえチェックする必要がある。
外務省の事務方は、馬鹿の一つ覚えのように現役大使の国会出席は困ると言い続けるが、鈴木大使の招致は、委員長裁定で決定。
次回、金曜日の朝九時半、川口大臣に辞表をたたきつけた水野前政務官が質問に立つ。三十分の一本目勝負。(一本勝負ではなく一本目勝負。必要ならばその次の回にさらにいくらでも時間をあげるとの野党のお約束もあるし)
いよいよ自民党税調のシーズンになる。各部会から、党税調に対して要望をあげるための作業が続々と始まる。部会長代理を仰せつかっている外交部会は、例年、要望がない。しかし、今年は、国際NGO小委員会の塩崎小委員長から、NPOの優遇税制に関して、外交部会から要望を出したいということになった。河本部会長から、この件の担当を命じられる。
もう一つは、副部会長をしている厚生労働部会。(自民党の部会では、部会長の下に部会長代理が一人いて、その下に副部会長が数人いる。自民党では、代理は一人、副は派閥代表の数人と言うことが多い。幹事長代理と副幹事長など)
厚生労働部会の税制改正要望は、なんと厚生労働省が仕切る。議員を勝手に四つのグループに分け、担当を割り振る。そして、それぞれに厚労省の要求する減税要求を教え込み、税調で厚労省の振り付け通りに発言をさせる。何のことはない鵜飼いと鵜の関係だ。
今の自民党方式は、税制は何でも減税を叫び、予算は何でも増額を叫ぶ。議員の多くは無責任に、減税と予算増の両方求める。部会は担当する省庁の減税要求と予算要求をひたすら代弁する。役所もそれを当たり前だと思っている。
今度の厚労省の税制改正要望の中に、臓器移植に関わる費用のなかのいくつかを所得税減税の対象にするというものがある。
で、厚労省は、お前もこのために声を張り上げよ、と言わんばかりだ。へえ、と言って厚労省の言いつけ通りに動く議員もいるかもしれないが、私はこの減税に反対だ。
もちろんこの減税で負担が軽減される患者さんもいる。しかし、この減税をやると数千万円以上の所得税の減収になる。もし、今、ここにそのお金があって、移植関係に使えるということならば、私ならば減税はしない。脳死移植を増やすために使う。
例えば、今、免許証にドナーカードと同じ効力を持つシールを貼って、臓器提供の意思表明をすることができる。免許証の更新者にこの説明をして、脳死移植に関するビデオを見ていただいて、イエスかノーかの意思表示をしてもらえれば、対象者は飛躍的に増えるはずだ。でも、ほとんどの更新者はそんなシステムがあることすら気がつかない。一義的には警察庁のなわばり根性なのかもしれないが、厚労省もそのための普及ビデオを作るなど努力が必要だろう。
こうしたことを筆頭に、臓器移植関係の予算は、まだまだ足りない。だから、臓器移植に関連した減税をやる前に、そのお金を、まず臓器移植関係で必要な施策を実行するために使うべきだ。
こういうと厚労省は目を丸くする。お前は減税要求に反対するのか、と。今のシステムは、減税要求は何でも要求し、予算の増額要求は何でも要求する。で、財務省が認めたものが通る。政策はねじ曲がる。厚労省の、しかも臓器移植対策室という一つの部署のなかで、何が必要なのかきちんと優先順位をつけて、それに沿った予算要求と減税要求をするべきだ。財務省の中でも主計と主税は別だというが、限られた財源で、無限の要求に対応するためには、なるべく現場に近いところが優先順位をきっちりとつける必要がある。
議員が鵜になってしまってはいけない。
まず脳死の提供者を増やすことにお金を使い、その次に、小児移植のための脳血流シンチレーターの準備なのか、骨髄バンクの患者負担の軽減なのか、それぞれの倫理委員会の実効性を高めるために必要な費用なのか、あるいはC型肝炎の生体肝移植の保険適用なのかという議論をしていく必要がある。
球を全部投げて、当たったものから、では政策は曲がる。
11月18日
特殊法人改革の特別委員会。
実は造反して、クビになった。月曜日の採決は私に代わって、奥谷代議士が差し替え。
造反は、財務省管轄の通関情報処理センターの独立法人化について。
関税を徴収するシステムなのに利用者から手数料を取るところがいかがわしい。民間の業務もシステムに載せているからと言うのが財務省の理屈だが、それは、天下り組織を作るために無理矢理民間業務もシステムに載せ、金を取っているとしか思えない。
このセンターのいかがわしさを端的にわかってもらうために一番良い例をあげる。
このセンターは、メインフレームのシステム管理を、NTTなにがしに随意契約で発注し、年間八十億円の経費を支払っている。ここが技術的に優れているからだそうだ。
このセンターは、通関業者が電子申告をするときの唯一の窓口になっているため、もし、このシステムがダウンすると税関関係の電子申告ができなくなるので、通関業者は、システムが復旧するまで待たなくてはならない。
で、例えば一時間待っているうちに、税関が業務終了時間になったとする。でも通関業者はその日のうちに手続きを終えなければならないので、税関に臨時開庁をしてもらう。この臨時開庁の費用を、センターは支払わない。臨時開庁してほしいのは、通関業者であって、センターではないから、だそうだ。
システムをダウンさせ、申告ができなくなったのはセンターの責任であり、契約を結んでいるNTTなにがしの責任であるはずなのに、それによる損害は、センターは関係ない。これはおかしいよね、と質問すると、センターとNTTなにがしとの契約で、システムが一日ダウンすると損害賠償を支払うが、一日未満だとそれがない。だから、一日以上システムがダウンしたときに限り、手数料はセンター持ち、一日未満はセンターが損害賠償を受けられないので、手数料は持たないのだそうだ。
センターとNTTなにがしの契約は、センターのなかでの問題である。通関業者に対して、臨時開庁になってしまった責任はセンターが負うべきものだから、少なくとも手数料は、センターが支払うべきものではないのか。
センターには、沖縄開発庁次官、会計センター次長、元税関長が二人、外務省から一人天下っている。税関の業務と民間業務の両方をできるようにしたシステムですなどと財務省は誇らしげに言うが、単なる天下り機関を作っただけではないのか。この五人の天下りが、通関に関わる業務の効率化にどれほど貢献するのか。
このシステムは、いまだにインターネット対応していないため、高額な専用回線かダイヤルアップの対応になる。
財務省の中に独立行政法人の評価委員会を作りますなどというが(それが独立行政法人のルールだが)、自分の天下り先を評価する評価委員会のメンバーを選ぶのも財務省なのだから、まともに評価する人間が選ばれるという保証はない。
手数料の件、質問してもなんだか要領を得ない。もちろん、新任の政務官がこのことを知っているわけはないから、役所の答弁書が要領を得ないのだろう。
質問が終わってすぐ、質問の答弁に立った田中和穂政務官から電話が入り、あの手数料の件、おかしいから直すように指示したから、と。
つまり、質問の前に政務官に答弁レクをした官僚は、おかしくないとレクしたのか。
このセンターには毎年国費が五十億円投入され、八十億円のシステム費用が随意契約した業者に流れていく。コストを下げる、サービスを良くするインセンティブはない。独立行政法人になっても天下りを無くすとは財務省は言っていない。百三十人近い職員のうち、九十人は税関からの出向者で、独立行政法人になると職員を四人だけリストラするのだそうだ。
民間が必死に企業努力をしている中で、ボトルネックになる部分がQCDなど全く気にせずに、寄生虫のように民間から金をむしりとっている現状にあまりに腹が立って、掟破りを承知で、この法案への反対を公言し、あっさり委員会をクビになった。
党内で議論しているときに反対しろ、というのが自民党ルールだが、そこで気がつかなかったら見逃すというのも納得できなかった。
法案が通ったからといってあきらめないぞ。
11月17日
金曜日。
外務委員会終了後、理事懇で翌週の北朝鮮関係の参考人の選定。
羽田から札幌へ。札幌では、新しい日本の政治と地方自治について、講演。ロシアの札幌総領事もご出席いただく。
日本は欧米に追いつけ追い越せと頑張っていたはずなのに、五十年経って気がついたら、ソ連のように非民主的、統制経済の国になってしまった。真の意味での民主主義を確立し、市場経済を導入していかなければならないと申し上げる。そのためには、自民党、あるいは派閥の中では長老あるいは重鎮と呼ばれているかもしれないが、政府内の役職に就いていない陣笠議員が、政府の政策決定にいろいろとけちをつけるのは議院内閣制の基本をわかっていないと批判する。
地方議会のなかに、議員個々がそれぞれの条例案でどういう投票行動を取ったのかを公開していないところがあり、これでは大統領制に近い地方議会がその特色を果たしていないと申し上げる。(実際にはほとんどの都道府県で、議員の本会議、委員会での投票行動を公開していないし、ほとんどの都道府県議会で、政策に関する議員提案の条例や予算修正が行われていない。)
札幌は、寒かったが、現地の人は、今日は暖かいねと話していた。
土曜日は、羽田経由で高知に。生まれて初めて、高知県に行った。
二十八歳の県議会議員候補の応援。
南国土佐は暖かいかと思ったら、以外と寒かった。そのギャップが大きくて寒く感じた。全県で八十万人の高知県の国体後のテーマは、市町村合併だ。
しかし、国体で天皇杯を取らなかった高知県は高く評価されるべきだ。開催県がずっと天皇杯を取っていくなどというおかしな風習は、本当は神奈川国体の時に打ち破っておくべきだった。
国体の名を借りた公共工事と一過性の選手強化はやめるべきだ。
日曜日は高知から羽田に朝八時発の便で帰る。午後、臓器移植者の組織での講演。他に、アメリカで移植に携わっているマイアミ大学移植外科の加藤友朗さん、信州大学医学部保健学科で倫理委員会のあり方について警鐘を鳴らしている武藤香織さん、日本でまだ肝移植が始まったばかりの頃から肝疾患を持つお嬢さまへの移植のために尽力されてきた鈴木清子さん。
特に鈴木さんの話を伺っていると、日本の移植の黎明期に努力されたこうした方々のおかげで、親父の命が助かったのだなと感謝。
臓器移植法が予定通りに見直されなかったことへの強いご批判も質疑で飛び出す。
小児への移植に関する議論の中で、子供にだって意思はある、なぜ大人の都合でそこに年齢で線を引くのかというご意見が出される。小児の場合は親が代わって提供の意思決定を、と当たり前の様に思っていた僕には、そうか、そういうこともあるかと思わせるご意見だった。
11月13日
問 将棋の羽生元名人と川口外務大臣の共通項は?
外務委員会が、イラク問題に関して、参考人で招致を予定していた前ヨルダン大使(日本の)が、イラク問題について聞かれても、答えに自信がないので出席したくないと回答したらしい。池田委員長が激怒。そりゃ、怒るわな。
ややこしいのが外務省の現行制度で、まず、ヨルダン大使に帰朝命令が出る。四十五日以内に帰国すると次のヨルダン大使が赴任する。ところが、前のヨルダン大使もしばらくはヨルダン大使のままなのだ! で、アンマンに、現ヨルダン大使がいるが、東京にも前のヨルダン大使(正確にはこっちも現ヨルダン大使)がうろちょろしている。前の現ヨルダン大使(?)はここで退官になるのだが、帰国してから一ヶ月間、大使のままでうろちょろしている。
イラク大使館は閉鎖中なので、イラク大使は現在、ヨルダンにいる。で、ヨルダンにはヨルダン大使もいる。
で、現在、東京には古いヨルダン大使がいるので、一々ヨルダンにいるイラク大使を呼び戻すのではなく、ヨルダンにいたヨルダン大使を参考人に呼んで、イラク情勢について訊こうとしたところ、自信がないということになった。アホかいな。
どんな話にも、裏があって、ヨルダン大使の件も、裏で糸を引いているのは外務省だ。要するに、外務省は、現職の大使は絶対に国会に出したくないのだ。理屈は、大使は単なる代理人で、政策を決めるのは本省だから、国会のご質問には政策を決めている本省の局長または審議官が出て行きますということ。
単なる代理人でも、自分の目で見、耳で聞き、情報に直に接している大使の話を聞くことは、本省の人間の話を聞くのとは違って意味がある。
裏の本音は、二つあるそうで(聞いた話だが)、一つは大使を国会に出すと、大使の任命を国会承認案件にしろという動きが出てくるのが怖い、もう一つは、キャリアはほとんど誰でも大使になるので、国会でとんでもないことを言い出されたら困る。
東京にいる方のヨルダン大使に参考人としての出席を依頼したところ、今度は体調不良という理由で出席をお断りになった。ちなみに、大使の退官日は22日なので、その後なら出てくるそうだ。池田委員長の怒りは続く。
答 思わず見とれてしまう寝ぐせ。大臣、よっぽどハードスケジュールなのかと、思わず、今日の外務委員会中に大臣の寝ぐせ何とかしてあげてくださいと、メモを書いて石井秘書官に手渡すと、秘書官は、あれ、結構かわいくないですか!
うーん、よく見ると、川口大臣、マルサの女のヒロインに似ている。国際会議のときはどうなさっているのでしょうか。
11月11日
独立行政法人に関する特別委員会。私も委員になった。
四十本を超える法案を特別委員会で一括審議。衆議院での審議日程は、一週間程度らしい。
今日は、小泉総理も出席しての総括審議だが、独立行政法人に関する法案を審議するための特別委員会をわざわざ作ったにもかかわらず、民主党の質問は、大島農水大臣秘書のスキャンダル。アホか。
農水大臣のスキャンダルに関する質問をする場所は、この特別委員会ではないはずだ。要するにテレビが入るところでは、スキャンダルを取り上げたい、独立行政法人に関する小難しい質問はしたくないということのようだ。結局、民主党も五十五年体制の社会党と同じではないか。
独立行政法人の問題はどうでもよくて、閣僚のスキャンダルだけ叩いていれば、国は良くなるのか。もう少しレベルの高い委員を指名してほしいものだ。
財務省の管轄の通関情報処理センターなるものを、独立行政法人にしようという法案も、この四十何本の中に紛れ込んでいる。
なんでこんな組織を独立行政法人にするのか。民間企業でできることを極めて不透明にやっているだけのようだ。党の行革本部事務局の林芳正参議院議員にこの法案はおかしいと連絡し、場合によっては、この法案だけ何らかの対応を党としても、取ってもらうことに。
このセンターの財務諸表を要求したところ、紙っきれ二枚が出てきただけ、百億円を超える収益の内訳もない。実はその半分は国費だ。やはり百億円を超える設備使用料も内訳がない。不透明だ。
だいたい、なんで、このセンターがやっている業務を民間企業に解放しないのか。
特別委員会で、このセンターに関する質問をやらせてもらうことになったが、持ち時間はわずか20分。仕方がないので残った質問は質問主意書を丁寧に書くことにする。
この問題は、長期的に追いかけていきたい。
NACCSと呼ばれる通関情報処理システムについて、ご意見などある方は、ぜひ聞かせてください。